ガスコンロをつけっぱなしで外出したけど、戻るに戻れない時に大丈夫かな?と不安になりますよね。
ガスコンロのつけっぱなしは火事や一酸化炭素中毒の危険性があり、場合によっては取り返しのつかない事態になりかねないです。
出火理由や一酸化炭素発生原因や対策を、画像と共にまとめましたのでこれから話していきますね。
ガスコンロのつけっぱなしには2つの危険性が!
ガスコンロをつけっぱなしにしておくと、「火事(火災)」や「一酸化炭素中毒」になる危険があります!
つけっぱなしで火事になることはイメージ出来ますが、使用状況によって、思ってる以上に早く発火し、一瞬で火災に繋がりますよ。
絶対に知っておくべき火事と一酸化炭素の原因や対策について詳しく話していきますね!
ガスコンロの火事の原因は?
ガスコンロのつけっぱなしで火災に繋がる主な要因は・・
・グリルや鍋の油・食材に着火
・周辺の可燃物に着火
の2つですが、どうやって着火するのか?気になると思うので、事例も交えて説明した後、対策についても説明していきますね!
グリルや鍋の油・食材に着火
グリルは魚や鶏肉の残りカスや油で、鍋は天ぷら油が発火の原因となります。
引用:https://www.jc-press.com/?p=1218
魚を焼く時に使用するグリルですが、受け皿に食材の残りカスや油で汚れたまま使うと、火が燃え移ります。
点火からおよそ30分前後で魚や油脂に着火し、あっという間に燃え移ります。
さらに15分放置していると、ガスコンロの奥の排気口から炎が燃え上がり、火事になる危険性が高くなります。
鍋で天ぷら油を使う時も注意が必要で、揚げ物に使われる食用油は約360℃で発火します。
こちらは鍋に天ぷら油をそそぎ加熱し、どのくらいで発火するのかを検証した実験動画なんです。
加熱時間 |
油の温度 |
状態 |
5分後 |
160~220度 |
天ぷらを揚げる適温 |
10~15分後 |
220~320度 |
白煙や異臭が発生 |
15~25分後 |
360度以上 |
発火 |
引用:https://www.nikki-net.co.jp/knowledge/knowledge04
動画のように加熱し続けると、15分〜25分後には油の発火温度である360℃に達し、発火しますね。
グリルも鍋も過熱によって30分以内で発火し、火事になる危険があることがわかりましたね!
実際にグリルで発火した事例がこちら!
グリルで油の多いサンマを2度焼いた時に奥の噴出口から炎が出た。2度目に魚を焼くときは一度グリルを洗って行うよう反省した。
引用:https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/test/gaskonro_press.html
という発火を避けるためにも、グリル使用後は必ず中を洗い、油脂や食材のカスは残さないようにしましょう。
周辺の可燃物に着火
ガスコンロの周辺にはタオルや調理器具などが置かれることが多いですが、実はガスコンロ周辺は予想以上に高温なのです。
こちらは鍋を加熱した時の温度を赤外線で表した画像ですが、
見てわかる通り、鍋底だけでなくガスコンロの周りや鍋の上部(取っ手)まで高温になってます。
この時鍋底は約600℃近く、取っ手や鍋上部は200℃以上まで上がりました。
そして、鍋の取っ手付近に綿を近づけると・・
数秒で燃え上がりました。
鍋やガスコンロの周りに燃えやすいものを置いてると、発火する危険性がともて高いです。
そうは言ってもタオルや調理器具など、料理するのにガスコンロの近くに置きたいと思うので、ガスコンロとどのくらい離れれば安全なのか、こちらの画像で説明します。
引用:https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/test/gaskonro_press.html
消防関係法令では、火災予防上安全な距離として、ガスコンロ周辺15cm以上、高さ100cm以上に保つことが決められてます。
ただ、一定の距離は保っていても調理器具の置き方によって発火した事例が・・
ある日、鍋を火にかけたままシャワーを終えると、鍋から少し離れた側壁に吸盤で貼り付けていたおたまが外れて落ちてしまい、ガスの火に直接触れていたようで、取っ手が燃えて室内に灰が舞っていた。
引用:https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/test/gaskonro_press.html
という事例があるように、ガスコンロとの距離をとってるつもりでも、吊るしたものが落下した時に、発火範囲に入らないか?の確認も必要ですね!
つけっぱなし防止対策
つけっぱなし防止対策として、2008年4月以降のガスコンロには、消し忘れ防止機能Siセンサーコンロが義務化され、普及しています。
たとえガスコンロを付けっ放しにしていても、このセンサーが搭載されていると、一定の温度に達せば自動で消火します。
こちらがSiセンサー搭載ガスコンロの図です。
Siセンサーコンロの主な機能
- 油の温度を感知して鍋底の温度が250℃になると自動的に消火して、油の発火を防ぐ『調理油過熱防止装置』
- 煮こぼれなどで火が消えると、ガスを遮断する『立ち消え安全装置』
- こんろと魚焼きグリルの火を一定時間で消火する『消し忘れ消火機能』
引用:https://www.sunrefre.jp/gastable/contents/safety_select.html
2008年以降Siセンサーが付いていないガスコンロの販売は禁止されているので、2008年以前に設置したものであれば、温度センサーや炎検知センサーが付いてるか確認しましょう。
センサーがついてない場合は、この後紹介する安全装置付ガスコンロに取り替えるか、火をつけた後にタイマーをセットしましょう。
セットした時間がくれば音で、他の部屋にいても、うっかりわすれていても知らせてくれるので消し忘れを防止できますね。
スマホのタイマーでも良いですが、油などで汚したくないって人はこちらのキッチンタイマーが良いですよ!
立てて使うこともでき、磁石があるので冷蔵庫に貼ることもできます。
ただ、センサーでより発火を防げるので、つけっぱなしで外出しても火事にならなかったという声も上がってます!
コトコト弱火で煮物をしていて気づかずに出かけてしまい、あわてて帰宅したら水分全て蒸発。少しだけ焦げていたけどセンサーのおかげで助かったこと2回もあり。
引用:https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/test/gaskonro_press.html
このように火事を防いでくれるセンサーがついてないガスコンロを使用の際は、安全装置付きのガスコンロへ取り替えをおすすめします。
こちらのガスコンロは鍋底の温度を250℃〜270℃以下で抑えますし、温度上昇が続く場合は自動でガスを遮断します。
また、グリルの消し忘れでも約20分でガスを遮断して、自動消火してくれますので、たとえつけっぱなしにしても、火事の不安が無くなります。
火事と同じくらい危険性がある「一酸化炭素中毒」についてこれから話して行きます!
ガスコンロで一酸化炭素発生の原因は?
そもそもなぜ一酸化炭素が発生するのかというと、酸素不足による不完全燃焼が原因です。
4畳半の密閉した部屋であれば、5分付けっ放しにするだけで一酸化炭素が発生します。
20分〜40分一酸化炭素が放出され続ければ、大人はひどい頭痛や失神、子供は痙攣や意識不明に陥ることがありとても危険です。
もちろん部屋の広さによって発生確率や発生時間は違いますが、ガスコンロを使う際は必ず換気扇をつけるか、窓を開けて換気しましょう。
ガスコンロの不完全燃焼の見分け方は?
不完全燃焼は知らないうちに起きていることが多く、ガスコンロを使っている以上いつ起きてもおかしくありません。
不完全燃焼が起きても対処できるように、見分け方を知っておきましょう。
①炎がオレンジ色(赤色)になっている
普通の炎の色はこのように青ですね↓
引用:https://tg-uchi.jp/topics/4714
それが不完全燃焼になると・・
引用:https://gas-senka.jp/gas_conro-flame-red/
このように赤く変色し、一酸化炭素を放出します。
②黒いススが発生している
③たびたび火が消えることがある
このいずれかが見当たる場合は、不完全燃焼になっている可能性があるので、すぐに次の行動を取ってください。
ガスコンロが不完全燃焼になった場合は?
まず、部屋に新鮮な空気を取り込んで下さい。窓があればすぐに開けるか、なければ換気扇をまわしましょう。
その後、ガスコンロのスイッチを切り、できればガスの元栓も締めましょう。
これらが終わったら、その場を離れ風通しの良い場所や新鮮な空気を吸える場所に移動しましょう。
もし頭痛やめまい、吐き気など体に異変を感じる場合は、すぐ病院に行った方が良いですね。
まとめ
ガスコンロのつけっぱなしで、火事と一酸化炭素中毒の危険性があることがわかりましたね。
鍋、グリルや周辺の可燃物から、予想よりも早く発火することがあり、狭い部屋では不完全燃焼で命に関わる一酸化炭素中毒の可能性もあります。
それらを防止策として、センサー付ガスコンロの設置が必要になることがわかりました。
取り返しのない事態になる前に、しっかりと対策をしていきましょう!
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